古い映画やちょっと古い映画も気にせず書き綴る紫煙映画を探せです。こんばんは。姉妹サイトというか本家のMovieBooからもネタを活用します。本日は「星の旅人たち」です。もう時効なのでネタバレ全開、煙草に関する素敵なオチについてです。
「星の旅人たち」はとても道徳的な映画です。信仰心も厚い感じで倫理感もあります。いい人たちのいい物語であります。しかし肝心なところで煙草ネタをひとつ仕込んであるんですね。ここが素敵なところです。無煙さんみたいな嫌煙神経症患者が見たら「素敵な映画なのに唯一煙草の件だけは許せない。XXXXX」とか言いそうです。
本家ではネタバレ避けてお茶を濁しましたがここでは盛大にネタバレ行きますのでその覚悟でお願いします。
素敵な女性がひとり登場します。煙草が大好きな女性です。「この旅をやり遂げたら禁煙するのよ」と高らかに宣言しております。
映画の最後、無事に旅をやり遂げますね。旅の仲間も興味津々で彼女の禁煙を見守ります。
旅を終えた女性は大いに満足して、そしておおらかに旨そうに煙草を吸います。それは「旅の終わりに禁煙を目指すなどという愚かしいことをなかったことにしましょう!」っていう力強さでもありますし、「あら?禁煙するなんて言ったかしら?」と照れ笑いの逃げを打ったようでもあります。目的の遂行のために願を掛けて、それで上手くいったのだから願を掛けること自体には意味があった。だからそれでお終い、あー煙草おいしーっ、っていうさわやかな感じでもあります。
旅の仲間もニコニコと女性を見ます。心を通わせ合った仲間だからこそのこの暖かい眼差し。この終わり方の洒落ていることったらありません。このオチの軽妙さで「星の旅人たち」の印象が100ポイント上がったことをよく覚えています。
ついでに言うと、煙草を吸い、禁煙をすっぱり辞めたのが素敵な女性であるという脚本の設定もいいですね。むさ苦しいおっさんより素敵な女性がいいに決まっています。そして、煙草を吸う女性はもれなく素敵でございます。映画部の奥様もヘビースモーカーですよ。いいでしょ。